「がん患者は看たくない」と言う医療者が多いのは何故か?理由を知ればバーンアウトは減る?②~「リハビリとはこうあるべきだ」という排他的志向~
こんにちは、終末期作業療法士の藤田です。
前回の記事で「がん患者は看たくない」と話すセラピストがいるらしいと書いたところ。
「結構いるようだ」との情報を頂きました。(ありがとうございました)
私は臨床に出てから10年間、この分野にしかいないので、これが普通なのですが、やはり拒否をしたくなる理由もあるのだろうと思いました。
その方の実際は不明ですが、何故なんだろうということを私なりにも考えてみたいと思います。
原因を知ることでバーンアウトの原因、そして終末期医療の発展にもつながるかもしれません。バーンアウトにつきましては以下の記事もご参考ください。
kanwakea-fujita.hatenablog.com
仮説①:Thが理想とする「リハビリとはこうあるべきだ!」からずれる為
まず思いつくのが、終末期リハビリテーションの「リハビリっぽくなさ」が原因なのではないか?と言う点です。
以前も書きましたがリハビリテーションの意味とは「復権」ですので、その人が「死ぬ権利を取り戻す」こともリハビリと言えますが
現代の認識としては「身体機能の向上、自宅退院」等の極一側面がリハビリだと捉える部分が多いように感じます。
つまり、「終末期リハビリはリハビリではない」と言う認識であるため、
「患者様を治したい」と言う信念から遠ざかることが原因なのではないか?と言う仮説。
それに関連するものとして「終末期リハビリは回復期や急性期を勉強してからだ」と言う言葉があります。
同意する部分もあるのですが
要するに「私が信奉する急性期や回復期リハビリをないがしろにして、私が排他するほかの分野に手を突っ込むな、学ぶな」ということみたいです。(実際に言われました。)
正直そう言った方にリハビリの本来の意味は~なんてことを伝えても、理解を示していただけたことはありません。
その人の世界で終末期リハは「悪」と捉えられてしまっている部分があるのですから、自己肯定の意味も含めて排他的行動に出ることは多いようです。
そう言ったタイプの方の恐怖と言うのは「自身の知らない世界を受け入れ無ければならない」と言うこと。
なんでそうなるのか?なぜ受け入れられれないのか?については話すと非常に長くなるので割愛します。
正直そう言った方は終末期医療に限らず全ての新しいことを嫌うでしょうし、敵視をすると思います。
言い方悪いですが、宗教戦争みたいですね。
そう言う方の場合ですと
「権威のある人が、上記リハビリテーションの本質」について伝えていくことが癒しになるのではないかと考えます。
実際がんリハをやられている方ならわかると思いますが、
現在のがんリハは既存の技術の応用によって成り立っている部分が非常に多いですので
いわゆる「師匠」に当たる人が、それら技術のがん分野への応用をテーマに説けばいいのだと思います。
ただ、そう言った方の場合、本質はどんなものでも「俺が治してやった」と「自分主体の医療」になることが経験上非常に多いので、患者様により良いリハビリテーションが提供できるのか・・?
と言われると私は疑問ですね。私自身そう言った方に散々傷つけられてきし、傷つけられた患者様も多くみているので、ちょっと感情的になってしまいますね。
仮説①まとめ
- 「患者様を治すことこそがリハビリだ」という信念を持っているThが存在する。
- 「自分の知らない世界を受け入れることができない」事が拒否の原因である。
- そう言った場合、自己肯定のために他者への排他的な行動につながることが多い。
- そう言った方を癒す場合、師匠など権威のある人が既存の技術の応用であることを強調し、発信していく。
- しかし、一歩間違えれば医療者の自己満足の主体の医療となる為、本質的にがん医療分野に向くかと言われれば疑問が残る。
とりあえずざっくりまとめると仮説①はこんな感じでしょうか?
FB等でご意見いただければ幸いです
つづきはまた、近日中に。
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藤田
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kanwakea-fujita.hatenablog.com