「おじいちゃんの定義」とは?
こんにちは、終末期作業療法士の藤田です。
本日患者様と話していたらとても興味深いことをお話し下さいました。
「自分は今70前なんだけれど、この年齢が一番きついんじゃないかと思っている。」
「ゴルフが好きだったし、元気になったらまたしたいなぁと思うんだけれど、70代になってゴルフをやっていると『いつまで若者みたいなことをやっているんだ』って言われるし、思われるんだよね。」
「そこを乗り切って80代までやりこんだら一転して『達人・求道者』って褒められるんだよね、でもそこまでやり続けることができる人って本当に少ないと思う。」
「みんなの思う、みんなが願う「おじいちゃん」にならなきゃいけないのか?」
「例えば施設に行ったら、時代劇が好きなら好まれて、ゴルフが好きなら変人扱いされ足りもするんだろうね」
「もうこの年は人生の締めくくりにかかってくるところ、あとどのくらい生きられるかはわからない。どう生きていくか考えないとね」
おおまかにはこういった話でした。
この言葉を聞いた医療者はどのように感じるでしょうか?
当然ながら患者様の世代は移り変わっていきます。
我々の親世代が自分の見ている患者様と同じ世代に差し掛かることになると思うのですが、医療の現場はそれに対応できているのだろうかと感じました。
「最期はかわいいおじいちゃん、おばあちゃんになれ」
そう言った言葉を時々耳にしますが果たしてそれは誰の為なのだろうか。
我々が思うおじいちゃんの定義から外れた方が現れた時(と言うかほぼ全ての人がそうですが)つい我々は「認知症だ」「キャラクターがおかしい」と定義してしまうことが多々あるように感じます。
もう一度他者を「操作しやすい弱者」ではなく「それぞれ違う・平等な存在」と捉えなおす必要があるなぁと感じました。
やはり患者様の生の言葉はとても勉強になりますし、刺さります。
そう言ったお話も、26日(日)の講習会でお話しできればと思います。
kanwakea-fujita.hatenablog.com
最新講習会はコチラから↓
kanwakea-fujita.hatenablog.com
多くの終末期に携わる方と交流できれば幸いです。
藤田