最期までリハビリ介入をすることにどれだけ重みを置くのか?
こんにちは、終末期作業療法士藤田です
本日、病院に見学の方がいらっしゃいました。
同業者の方で、がん分野に携わるベテラン理学療法士さんでした。
緩和ケアのリハビリテーションをということで、見学に同席して頂き
重症度の高い患者様であり、深い鎮静状態の方、おそらく時間単位の方に介入をさせていただきました。
ご家族様から、患者様が話せていた時はリハビリのことをいつも話してくれた。
とお話をいただき、余談の許さない状況ではありましたが、タッチングレベルでの介入と、Rhの様子のフィードバック、ご家族様とご本人様のエピソードを引き出すことができるように介入させていただきました。
藤田個人としてはこのように
「患者様の最期の時間の中にリハビリを入れていただける」ことについて
患者様、ご家族様に感謝をしつつセラピストとしての最重要な部分だっと捉えております。
勿論無理やり入るのではなく、患者様とご家族様がご自身の意志でどのようにRhを選択されるのか?
その機会を持っていただけるように介入の際は注意しております。
見学されたPTの先生は驚かれていました。
「最後の最後までリハビリをできることに驚いた」
と言われました。
同時に「今の職場だと具合が悪くなった時に看護師から止められてしまう」
とも。
やはり、終末期分野にリハビリが介入することは特殊であり、珍しいようです。
私も今の病院に入職した際はこの部分に苦しみましたが
「患者様が望まれるのであれば、Rhはどのような状態の方にも適応である」
事を強調し、関わり続けることで、今現在、患者様の主体性にのっとりながら逝去直前までRhをさせていただいております。
思うにこの「最期まで介入できないこと」が
セラピストのバーンアウト(燃え尽き症候群)を加速させるのではないかと思っております。
そう言ったことを見学されたPTさんにお話ししましたがやはりピンとは来ないようです。
終末期医療におけるリハビリテーションはまだ始まったばかりの分野であり、今までの常識と違う部分もあるようです。
それをいかに破っていくのかが重要なように感じました。
まずRh側は改めて終末期・緩和ケアのリハビリテーションについて検討し、病棟内に浸透していくよう発信する必要があります。
そして受ける医療スタッフ側もリハビリテーションの固定観念(端的に言うと「動かなくなったら適応外」)は取り払わなければいけません。
双方の歩み寄りが大切です。
私の経験上「キャリアが長いスタッフの方が新しい概念を受け入れにくい」
そのように感じております。その為にも終末期リハビリテーションに興味を持たれたスタッフは周りを気にせず、どんどん発信していきましょう。
実際に私も何度も不思議な顔をされながら、何とか緩和ケアリハビリテーションの専門家として、他の医療スタッフとコミュニケーションをとれています。
特に緩和ケア分野を志す若い世代のセラピストの方は
先輩方が動くのを待つのではなく、自分から発信してみてください。
環境が整うことでバーンアウトのリスクも減らしながら、患者様の命・人生に向き合うリハビリテーションができると思います。
藤田
終末期リハビリテーション講習会情報はこちら↓
kanwakea-fujita.hatenablog.com