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【講習会毎月開催】終末期・緩和ケアを専門とする作業療法士のブログ~死について、もっと前へ…~

終末期・緩和ケア分野で働いている作業療法士の藤田と申します。日々の臨床で感じること、思ったこと今までの経験などを書き記していきたいと思います。終末期リハビリはまだまだ始まったばかりの分野です、意見交換できれば幸いです。

終末期・緩和ケア分野を志す作業療法士が悩むこと

リハビリテーション 作業療法 終末期 緩和ケア 治療のベース 新人 終末医療

こんにちは、終末期作業療法士の藤田です。

 

先日癌終末期分野に携わって半年の作業療法士さんとお話をする機会がありました。

始めたばかりということで様々なことが難しい、大変であると話されていました。

その中で特に気になった点は

 

「Ptの希望に歩行練習等を行っておりPTとの差別化ができていない・もっと精神的な分野が大切なのではないだろうか」

「病状が進むと周りの医療スタッフから『もうできることはないだろう』介入を止められてしまう」

終末医療の「何もできない、治せない」ことが医療行為になるのだろうか?良いQOL評価尺度はありませんか?」

 

そう話されておりました。

皆様でしたらどう思われますか?

 

この3つの点に共通して言えることは

「患者様への目線がTh自身の内面に向いている」

ということです。

 

歩くことは理学療法なのに・・・という点に関しては

「Th自身が思う作業療法士像とPtのHOPEが乖離しているため。」

周りの医療スタッフが止めてしまうことも

「患者様のHOPEではなく医療者目線での判断」

何もできない、治せないと思うのは

「Th自身の主観であったり、医療尺度での判断で結果が出ていないだけ」

 

全ての語りの中に「患者様」を感じることができませんでした。

そして新人であるということも含めて「周囲の医療者からの圧力」もあるのではないかと考えられました。

 

具体的に藤田の私見を記載するとすれば

 

歩くことは理学療法の分野という固定観念

歩くことは「作業」とも捉えられる。

関わりによってどのような心理変化、スピリチュアルペインへのケア、語りの変化、HOPEへの対応による関係性の構築・・・作業療法士であればさまざまなことが見えてくると思います。

※ 決して理学療法士がそういった分野を見れないと言っている訳ではありません。歩行の意味合いについて身体機能以外で考察されているPTさんを多数知っています。

 

医療スタッフから介入を中止させられる

まず病院内でのRhはどのように思われているのか?私も経験ありますが、医療スタッフの大半(下手すればRh内でも)は「リハビリは体を治す仕事だ」という認識があります。
まずそこについて「終末期リハビリの専門家であり、鎮静がかかった後もリハビリの対象になる」という話から情報共有をしていかくことが重要です。

だいたいのOTは経験あるでしょうがスタッフからも「PTとOTの違いって何?」と聞かれます。作業療法士、リハビリについて理解されている方は残念ながら少ないです。

それに対して自分なりに明確な回答ができるかどうか、まず自身の役割についてもう一度考えてみることが大切ではないでしょうか?

 

治せないことが医療行為になるのだろうか?評価尺度は?

以前もお話しましたが↓

終末期・緩和ケアリハビリ分野における「治療」とは? - 終末期・緩和ケアを専門とする作業療法士のブログ~死について、もっと前へ…~

治療というのは単純に治すことではありません

終末期のリハビリで我々が見るものはQOLであり、関節の角度が上がった!動作ができた!ではありません。

それによって患者様が何を感じられたのかを見ています。

まずそこに目を向けること、そして医療者目線だけではなく、多角的に患者様を見る目が必要です。

QOL評価尺度については様々な考え方があるので大きなことは言えませんが

私の経験上「点数が上がったからこの人は幸せだ」という考え方に対してはあまり共感できません。

 

私も以前評価尺度に傾倒したことがあり、介入によって点数も上がりはしましたが、それでより良い終末を送れたのか?というのは本人にしかわからないことであり、自身の実感も得られませんでした。

あえてざっくりした表現を使うとすると

「仲良くしていた人が、急に先生の顔をして難しい検査を持ってきた」

それによって患者様との関係性が怒りの方向に変化した経験もあります。(私自身のThとしての特性もあるのでしょうが)

終末期におけるQOLというものは患者様のナラティブな部分によって種々あり一概ではない、その為評価尺度というものは「医療者が自分のやったことに満足するための物」という意味合いが強いのではないかと、経験上感じてしまいます。

私自身も納得のできる評価尺度があれば、是非知りたいところです。

個人的にはSEI-QOLが最も考えに近かったですが、使用者のSKILLに依存するため、画一的なものとは言い難い部分があります。

※ 個人の経験によるものであり、評価尺度でのQOL評価に尽力されている方を否定するものではありません。

 

これら3点を私見として回答させていただきましたが、ピンと来ていただいたかどうかは不明です。

 

そもそも終末期リハビリとは何なのか?根柢の部分についてThは考え、行動原理とする必要があると思います。

 

次回以降は小手先の方法ではなく、終末期リハビリに対しての「根幹」の部分について

 

藤田自身が感じることをお話しできればと思います。

 

 終末期リハビリテーション講習会情報はこちら

kanwakea-fujita.hatenablog.com